ついに僕は宇宙に行きました。

と言っても夢の中での話です。
(いくらなんでも、そこまでイッちゃってません。)
—ika yumeno hanashi—

ある日、あと数日で間違いなく地球が爆発するという極秘情報をどういうわけか知ってしまった僕は、同時に別の惑星に逃げるためのスペースシップが極秘に発進することも知ってしまいます。
そこで僕はあらゆる手を尽くして、なんとかギリギリ自分の家族分のチケットを入手し、大急ぎでその宇宙船に乗り込んで地球を脱出したのです。(自分の家族だけ助かろうというのが、夢の中とはいえセコイですね)

僕らはなぜか一番前の席で、小田急線のロマンスカーのように抜群の眺めだったのです。(眺めとかいってるバヤイか)
すごく星がきれいで僕は良い気分でしたが、さすがに宇宙の旅、えらい時間が長いんです。おまけにシートベルト着用です。
やがて家族から、この風景いいかげん飽きたとか、まだつかないのか、だとかブーイングが出始めます。(このへんリアル)

はっと思い出すと、どうやら僕はこの宇宙船の船長を引き受けてしまっていたようなのです。(なんでそんな大事なこと後から思い出すんだ)なにかチケットを入手するときの契約書にそんなことが書いてあった気もしてきました。とたんに僕は気分がめげてきました。だって行き先もなにもわからないんだもん。どの星に行けばいいんだろうかと少し考えたけど、文字どおり「おさきまっくら」な状態です。

しばらく悶々と悩んでいる僕に、さらに激しくなる家族からのブーイングの嵐。極めつけは「どこにむかってるの?」という素朴な質問でした。僕はぐったりとなりました。(ツカれる夢だ)
そして言いました。おうちにかえろう。

自宅に帰った僕たちは、小春日和の中で、ま、どうせならここの方がマシか、などといいながらコーヒーを入れ、静かに地球最後の日を待つことにしました。
死んだらどこへいくの?とまた素朴な質問があって、そうだねえ、と答え、きっとおじいちゃんのいるところかな、などといい加減なことを言いながら、残りの数日間、ゆっくり考えればいいじゃん、暇つぶしになるしと思った僕でした。
ちゃんちゃん。
—ijo yumeno hanashi—

その続きは、夢に祖父が出てきてキセルを吸い始め、まったく別の夢になりました。(夢ってそんなもんさ。ね?)


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