これではまるで池上さんの本だ!

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写真小(広告感をなくしました)

■ご確認用書影データ

本を出版するのは初めてなので、どうも要領がわかりません。前回のブログ「出版業界でも言論を続けます!」に書いた通り、書籍に書かれている内容そのものは、それなりに自信があります。というか「面白くてためになる本」を目指して全力を尽くしたつもりです。ゲラチェックも終わり、やれやれと思ったら、突然こんなカバーデザインを見せられてびっくり!!唖然としてしまいました。

僕が黙々と本の中身を仕上げている間に、出版社さんの方で知らぬ間にカバーデザインや帯デザインが着々と進んでいたのです。それも外部の広告プロダクションに発注して本格的に。著者は蚊帳の外です。なるほど本を書くところまでが著者の仕事であり、本を売るのは出版社の仕事だから、なるべくキャッチーで売れそうなタイトルやデザインを考えてくれる、ということのようです。いや売れそうな外観を作ってくれるのは、大いにありがたいことですよ。でもこれはやり過ぎじゃないかという気も。

まず著者である僕の名前よりも「あとがき」を書いて下さった池上さんの名前のほうが字が大きい。確かに池上彰といえばビッグネームだし(だからといって字までビッグにすることはないだろう)、名も無き新人だけより、はるかに人目を引く。その営業スピリッツは理解できます。たしかに「あとがき」を書いてもらったりして、池上さんにバックアップしてもらいながらの作家デビューであることは間違いないし、おんぶにだっこ状態なのは認めます。

でも読者が池上さんの新刊書と間違えるほど、池上さんを全面に出すのはいかがなものか、とも思います。そんな虎の威を借る狐みたいな手法を使ってまで。。。池上さんに対しても読者に対しても失礼なような気もします。もし誰かが書店で池上さんの本かと思って手に取り「なあんだ、池上さんの本じゃないのか」と書架に戻されるのを想像したら屈辱を感じます。それくらいなら多少売れ行きが悪い方が、まだマシだったりして。

池上さんの名前を借りるのは最小限にして、できれば堂々と売りだしたい、というのが著者の今の正直な気持ちです。

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3月18日追記
出版社さんにお願いしたら、もっと広告色のないシンプルなバージョンを作って下さいました。こちらが店頭に並ぶと思われます。

写真小(広告感をなくしました)


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