National Police Agency

ところで皆さん、このロゴをご存じですか? 日本の警察庁(警察庁と警視庁はどうちがうの?なんて質問は池上彰さんに訊くか、僕の拙著「ニュース、みてますか」を読んでいただくとして)その警察庁が力こぶを上げて「情報セキュリティー」に関する治安を守るべく専門家を集めて立ち上げた組織なんですね。

各国とも企業からの個人情報を含む情報漏洩や、先日もアメリカ合衆国では日本でもシェア3位につけていたウィルス対策ソフト「カスペルスキー(Kaspersky)」が実はロシア政府の手先となって、欧米側の情報を盗む可能性があるとして「我が国を守るために」違法ソフトとして認定されたことがニュースになりましたね。

皆さんまさかご自分のパソコンにカスペルスキーをインストールしていないでしょうね? 僕はMac派なのでWindowsは自宅では使いませんし、Macにはウィルス対策ソフトが必要ないんです。もっと言えば今のWindowsのパソコンも、こまめにOSアップデートすれば、無料でMicrosoft Defenderという最も安全なウイルス対策ソフトが動いてくれます。

ですからノートンさんには悪いけど、もうウィルス対策ソフトの時代じゃないんです。こまめに純正のOSをアップデート。これにつきます。パソコンだけではありません。BUFFALO製のルーターにも、カスペルスキーが使われていたので、念のためご自分の家のルーターがBUFFALO製の方は、メーカーに問い合わせていただくと良いかも知れません。

それで僕は何が言いたいのかというと、この生成AIの時代にフェイクニュースが簡単に作られまくり、他国(特にアメリカ合衆国)が存亡の危機にあるということです。軍隊も昔は陸軍、海軍、空軍それに海兵隊で、いわゆる三軍で戦闘したわけですが、その内衛星からミサイルを誘導する宇宙軍というのも生まれて四軍から構成されるようになりました。

陸、海、空に加えて宇宙という四軍体制が国家安全保障の常識になった訳ですが、今では情報戦が活発になり、どの国もインテリジェンスが最大の武器になった訳です。陸、海、空、宇宙、情報の五軍体勢になっていました。もはや爆撃機に人は乗っていません。ドローンなど無人攻撃機の時代です。むしろ敵の情報を盗み出し、フェイクを流して国家を混乱させる、情報技術が世界情勢を左右する時代になりつつあるのです。

実は2023年の春から、2023年の冬まで、10ヶ月間に渡って僕がこのブログにも記事を残さず、FacebookにもXにも投稿を載せていない、インターネット上の空白の10ヶ月があったのを、皆さんお気づきでしょうか?

私が管理するサーバーを悪玉ハッカーに乗っ取られ、大変ななりすまし詐欺の被害に遇っていたのです。きっかけは僕がGoogleで使っていたメールアドレス「sugie.jp@gmail.com」のパスワードが盗まれたことです。(今はこのアドレスはGoogle社によって削除されています)。

それを使って犯人は杉江義浩に成りすまし、僕のありとあらゆるインターネット活動ができなくなりました。Amazonを除く、Microsoft社、Google社、Apple社、Facebook社、いわゆるガーファムのアカウントがすべて乗っ取られました。

そしてこれは私のミスですが、犯人は私に成りすまし、Apple社のクラウドサービスiCloudに侵入したのです。どういうことが起きたかというと、ある朝起きて自宅のMacを見ると、画面には壁紙以外の何も残っていませんでした。iPhoneの壁紙や設定も勝手に変えられたり消されたりしました。そして重大なミスは、僕は「ID・パスワード全集」というA45枚くらいのWordのファイルを、デスクトップに置いていたのです。

パソコンのデスクトップは、パソコン本体の中にあるもの、と思い込んでいたのですね。実はMacの場合、デスクトップや書類フォルダーなど、全部iCloudのサーバーの中にあったのです。ですから「ID・パスワード全集」に暗号化して(自分では暗号化してると思い込んで)いた100以上のアカウントがすべて犯人の手に渡ってしまったのです。

それがまたひどいレンタルサーバー会社で、いくら私がパスワードを捏造された、と言ってもメールアドレスが変わっているから、と相手にしてくれませんでした。今ではもっとセキュリティーの厳重なサーバーに引っ越しましたけれども、それまではいつも僕が管理している、

  • ysugie.com
  • akiraikegami.com
  • aifc.co.jp

主だったるこの3つのWebサイトが、いつ消されてもおかしくない、いつ書き換えられてもおかしくない、というという夜も寝られない状態が続いたのです。池上彰さんの「池上彰公認ファンクラブ」は著名人ですから、乗っ取られて変な情報を流されてはシャレになりません。

おまけにデスクトップに置いていた「連絡先」のファイルも盗まれた訳ですから、なんと機密扱いだった池上彰さんの自宅の住所、電話番号、メールアドレス、といった物も盗まれました。僕はすぐに池上さんに電話して事情を話して謝罪しましたが、すでにFacebook上には本人の写真と名前を使った「池上彰」のアカウントが10個以上できていました。主に投資詐欺に使われていたようです。

もちろん警察にも届けました。ですが警視庁は「金銭的な被害が出ていなければ捜査できない」と言いました。僕はネット上に登録してあるクレジットカードを、即座にカード会社に電話してストップして貰いました。AMEXのプラチナカードを登録する方もおかしいですよね。

とにかく金銭的な被害はなかったのですが、私はMacのデスクトップだけは取り戻したい、というわけでiCloudのパスワードを、Apple社に電話して初期化してもらい、再設定する。しかしその日のうちに犯人はパスワードを書き換えてしまう。というイタチごっこで、平均睡眠時間は2時間。体力的にも精神的にも弱り切って、入院する羽目になりました。

「相手は生成AIだから、24時間稼働だ。人間が勝てるわけがない」と言われて、とにかく寝るようにしました。一歩間違えたら死んでいたかもしれない。そんな時に相談したのが、国家情報セキュリティー警察。今回のトップ画像に挙げたロゴの機関です。

そして「Yubikey」というスウェーデンの会社の物理キーを手に入れ、パスワード合戦から脱出しました。Yubico社さんについては、散々書きたいことがあり今後日本でのセールス・パートナーとしてもお付き合いしたいので、これからたっぷりビジネスサイトのほうで書いて行くつもりです。

池上さんのなりすましならともかく、ただの貧乏な男に成りすましても、借金の請求書くらいしか届きませんよ。というわけで犯人の方でも諦めたのでしょう。Googleのアカウントを除く、Amazon社(これはアカウント情報は僕のままで、お届け先が群馬県前橋市になっていた)Microsoft社、Facebook社、Apple社のアカウントが、無事に僕の元へ戻ってきました。

1年間死にそうになりながら生成AIのなりすましと戦って、僕は情報セキュリティーについてずいぶん勉強ができました。それを生かしてホワイトハッカーになろう。と決心した次第です。

皆さんは「ホワイトハッカー」という言葉を聞いたことがありますか? 今から30年前、インターネットの黎明期にMIT(マサチューセッツ工科大学)の先生から聞いた話です。

情報工学を武器に、様々な企業に侵入する悪玉ハッカー(クラッカーと先生は呼んでいた)はその頃から既に大勢いたようです。でFBIはそいつらを捕まえたらどうするのか。アメリカは司法取引のある国ですから、検察はこう言うのだそうです。

「君を起訴したら10年は刑務所に入ることになる。だがどうだろう、ある条件を君が飲めば不起訴にしてやってもいい。条件とはこうだ。我々の組織に入って働かないかね? 月収は今の2倍は出すよ」

情報工学に長けた知識とスキルを、国家のために生かすべくスカウトするのです。それがホワイトハッカーの始まりです。西欧では魔術師の世界にも「ブラックマジシャン」と、「ホワイトマジシャン(イエス・キリストのこと)」という伝統的な概念があります。

僕は生成AIの技術のことを、幼い頃に見たアニメ「鉄人28号」のテーマ曲になぞらえて、「敵に渡すな大事なリモコン。鉄人、鉄人、早く行け♪」だと考えています。この武器を味方に付けるか、敵に渡すか、が大事なのです。

2023年に僕に成りすました、いたずらハッカーも、そうとうな腕前だと思います。なにせモデムの電源を切っても、携帯を通話モードだけで使っていても、設定をいじってくるのです。その素晴らしい技術を単なるいたずらにしておくのはもったいない。

どうだろう。犯人は私でした、と名乗り出てはくれないだろうか? そうしたらこの国家情報セキュリティー警察に就職を斡旋してあげますよ。決して刑事告訴はしなません。あるいは私の会社で働いてもらってもいい。給料ははずみますよ。群馬県になんかいないで、東京に出ていらっしゃいよ。このサイトの「杉江に直接メールする」ページから、ぜひご応募ください。

最期になりましたが、ほとんどの会社がアカウントの復活に応じてくれた中、Google社だけが「本人確認できない」という理由で削除してしまいました。ちょっと許せないですね。Google社がアカウントバンすると言うことは、YouTubeの動画も全部消えてしまうと言うことです。

仕方がないので、私は仕事用のドメインと娘の名前を借りて、新しくGoogle社のアカウントを作りました。YouTubeにもまだほとんど動画を上げていません。ただ新しいYouTubeチャンネルには、私の大切にしてきた「ysugie」を設定することができました。

https://www.youtube.com/@ysugie

というURLです。ですからこれからはYoutubeの方も、皆さんに是非見ていただきたい動画を、UPしていきたい、という思いからそれにふさわしい動画をアップしました。金権政治とはいったいどういうものなのか、私の現役時代の渾身の人形劇です。職場の方では放送禁止になり、なかったこと、になっている動画なので権利を主張してくることもないでしょう。

1994年ですから、ちょうど30年。もう時効ですよ、池上さん!

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