G7は既に意味を失っている?

今2023/05/14の段階で、G7の今年の議長国である日本は、広島での開催に向けて警備等万全の準備を整えて待ち構えています。ところがアメリカ合衆国のバイデン大統領は来日できないかも知れない、という主旨の発言を繰り返しています。

アメリカ大統領が欠席するG7なんて史上初です。これを聞いて、日本はアメリカに見捨てられた、と感じた人も少なくないでしょう。実際にはアメリカ国内で相次いで起こった銀行破綻による金融危機の対処に忙しくて、バイデンとしては時間がない、というのが実態です。この金融危機は、それはそれで大変な話なので、別の記事として書きます。今日はG7の話をさせて下さい。

G7とはGroup of Sevenの略で、日本語では「主要国首脳会議」と訳されています。何をもって「主要国」というのか非常に疑問ですが、まあ自称だから仕方がありません。1975年以来、議長国は持ち回りで、50年近く毎年開催されています。先進7カ国というのもありますから、自称先進国のリーダーたち、と言うことでしょう。

1975年と言えば、どんな年だったでしょうか。日本は高度経済成長時代のまっただ中で、世界経済にも影響力が大きかったので、アジアのトップとしてメンバーに加えられました。あれから50年、世界は変わってないのでしょうか。少なくとも日本の経済状況は変わりました。

ご存じの通り、バブル経済ははじけ飛び、実質賃金が上がらないという「失われた30年」と呼ばれる不景気がいまだに続いています。その間にアジア諸国は急速に経済成長をとげ、中国という超大国を除いても、シンガポール、ベトナムなどが日本を追い抜いていきました。

70年代、80年代にアジア諸国で流行った「日本を見習え」というスローガンは、今では誰も口にすることはありません。50年という歳月は、世界をも大きく変えました。ベルリンの壁が無くなって米ソ冷戦は終わり、中国が目覚ましい経済発展を遂げて、世界第2位の超大国になりました。

現在のG7の中で、本当に「主要国」と言えるのは、アメリカ合衆国だけかも知れません。そのアメリカでさえ、「世界の警察官たることは辞める」と宣言し、立ち位置を変えました。それによってアフガニスタンやミャンマーが見捨てられました。

G7とは、「50年前に主要国だった国々」の、仲良しおじいちゃんグループ、に過ぎません。それでも掲げている理念は立派です。「自由と民主主義によって人権が守られる世界平和を目指す」毎年同じような共同声明を発表しています。法的拘束力はありません。理想論過ぎるのは、おじいちゃんだから仕方がありません。

おじいちゃん達が発するこのメッセージを、世界に届け続けるのは、非常に大切なことだと思います。


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