プロデューサーとディレクター
「ものすごく初歩的な質問で申し訳ないんですけど・・・」
今まで飲み屋などで、こんな質問を僕は500回以上されている。
「プロデューサーとディレクターって、どう違うんですか?」
業界内部の人、まったく違う業界の方を問わず、けっこう訊いてくる。
もちろんテレビや映画、CMなどコンテンツや業界によって違うし、それぞれのチームや会社によっても様々なので、一概に定義しても仕方がない。
でもこんな素朴な疑問は大好きなので、自分なりに答えるようにしている。
ま、テレビや映画業界での例でいえば・・・と前置きして。
一言で言えばディレクターはフレーム(画面)の内側の最高責任者。
プロデューサーはフレーム(画面)の外側の最高責任者。
この説明で、業界関連の人はポンと膝を打って解ってくれる。
さらに業界と無縁の人のために詳しく説明すればこういうことだ。
ディレクターが責任を持つフレーム(画面)の内側とは、
・作品が面白いか
・役者がちゃんと芝居しているか
・演出はイケテルか
・セットのデザインはいいか
・音のセンスはいいか
・女優は可愛いか(?)
etc.
一方プロデューサーが責任を持つフレーム(画面)の外側とは、
よーするに画面に映らないもの一切である。
・作品は収益をあげるか
・役者はヒットして話題になるのか
・演出、セットや音は予算内に収まるのか
・女優はスキャンダルをしでかさないか
etc.
品質管理+予算管理+人事管理+営業=プロデューサー
ひらたくいっちまえば、
無事に作品が仕上がって収益を上げることがプロデューサーの任務のすべて。
一方ディレクターは、より良い作品に仕上げて評判を上げ、次回により条件の良い作品の発注を受けるのが目標。
利害関係のベクトルが、大きく違っていることに気がつく。
まあ、なんで今頃こんなメモがわりみたいな日記をアップしたかと申しますと、今、小生の頭の中に「スギィプロデューサー」と「スギィディレクター」が同居しておりまして、激しくけんかしているからなのであります。
プロデューサー「そんな細かいところにこだわるな!」
ディレクター「でも、このディティールが作品のポイントで・・・」
うーむ。。。
トム・クルーズみたいにプロデューサーと主演俳優を兼務するのは、うまくいくようですが、PとDは同一人物がやっちゃだめですね、やっぱ。
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