2024年4月13日

みなさん、体調のほうは大丈夫ですか? 僕は今から20年以上前、40歳の頃には本態性高血圧と不眠で医者にかかっていました。さらに今はADHDという難病が発見されて、近所の名医さんに見てもらっています。

なぜ名医さんかと言うと、僕のADHDを精密検査で見抜き、コンサータという薬で治してくれたからです。その前に、ADHD(注意欠陥・多動性障害)とはなんぞや、という話ですよね。ずいぶん前のブログにも書きましたので、その話から。

奇病難病・大人のADHD(注意欠陥多動性障害)

まあ簡単に言うと、こどもっていつもキョロキョロ、興味の対象や発想がすぐ変わり、思い立ったら考えもなく行動してしまう。一カ所にじっとしているのが超苦手。それが大人になっても治らないのがADHDです。

僕の場合は、現役で毎日ロケや取材に出かけ、走り回っている頃には、たいして問題になりませんでした。斬新なアイデアやひらめき、行動力、とむしろプラスの評価を受けるくらいでした。

ところが管理職になって現場に出なくなり、毎日2時間から3時間の面白くもない会議に出席する。それが4年続きました。もちろん重要な会議ですが、ぼくにとっては面白いと感じられなかったのでしょう。会議が始まって1時間経つと、もう持たないのです。

1時間おきに席を立ちます。喫煙者でもない僕が、「ちょっと煙草を」などと理由を付けて、しばらくウロウロします。「偉い人が発言しているのに席を立つとは、なんたる不届き者めが!」と職場の評判はがた落ちです。なんで1時間が我慢できないのだろう。この話を近所の名医さんに相談すると、「あなたはADHDかもしれない」と言って検査をしてくれたのです。

結果、典型的なADHDと判り、いくつかの薬を試してみましたが、僕にぴったり効くのが「コンサータ」という薬でした。朝飲むだけで、1日中まともな大人としてふるまえる。夕方には切れてきて、ちゃんと眠れる。本当にありがたい薬で、そのおかげで僕は社会人をまっとうしました。

あとで調べてみて分かったことですが、この薬は「塩酸メチルフェニデート」という成分でできており、今では処方禁止薬物同然の「リタリン」という薬の徐放剤らしいのです。それを一日かけてちょっとずつ効かせる名薬が「コンサータ」というわけです。

20年以上前の話、僕がまだ恵比寿に住んでいた頃、駅前にあるクリニック(恵比寿1クリニックとしておきましょう)のドクターが、どういう因果か僕にリタリンを処方してくれました。「朝や午前中に飲んでください。集中力が高まりますよ」みたいな事を言われ、飲んでいましたが特に何もありませんでした。恵比寿1のドクターは「自分も学会の前などに飲んでるんですよ」とも言っていました。

ある日、恵比寿1クリニックは閉鎖し、恵比寿2クリニックが後を引き継ぎました。恵比寿2のドクターも、引き続き同じ処方をしてくれましたが、2007年のリタリン騒動、というものがあり、途中からリタリンは処方されなくなりました。

それはまあ良いんですが、恵比寿2のドクターが、「リタリンなんて覚醒剤みたいなものよ」と言っているのを聞いて、僕は自分で処方していたくせに、そんな言い方はないだろう、と思い、ドクターと患者との信頼関係は崩れました。それ以来、恵比寿のクリニックには行かなくなりました。

僕は僕で、リタリンはそんなに危険な薬物なのか、と心配になり、調べました。アメリカなどではこどもにも処方している、一般的な薬のようです。日本だけです。2007年にリタリンを大量服用した若者が自殺した、という事件をきっかけに、厚労省が大騒ぎをして、処方を止めたようです。ちまたではむしろ、リタリンを止められたために自殺した人が数十人以上いたと言われています。

実に雑な理由で医薬品に規制をかける厚労省も厚労省なら、それを受けて手のひらを返したような事を言う、恵比寿2のドクターも信頼できません。

僕は今、10年以上ぶりに全く違う理由で「塩酸メチルフェニデート」のお世話になっていますが、このコンサータというお薬が秀逸なのです。カプセルの端っこに小さな穴が開いていて、そこから徐々に成分を出すため、大量使用の心配もありませんし、朝飲むと5時間後くらいをピークに1日中まともでいられるし、製薬技術の進歩はめざましいものがあります。

おかげさまで僕はこうして生きているし、心なしかコンサータには抗うつ作用も感じられます(医療者は誰もそんなことは言っていません。ド素人の感想です)とにかく昼間じっとしてられて、仕事に集中できるのはありがたいことです。

ADHDという難病について、世の中ではまだ理解が進んでいませんし、詳しいドクターもまだまだ少ないのが現状です。僕としてはこれをきっかけに、一人でも多くの人が、この病気について知ってもらえればと思います。

※具体的な医療機関については言及を避けますが、必要な場合はメーニューバーから「杉江に直接メール」を選んでください。

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