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3.11の東日本大震災から2年になる
今年は暖かいが、あの日は寒い時期だった。
東京にいた僕も今までにない揺れを感じたほどだったから、とてつもない規模の何かが起きていることだけは分かった。あとはひたすら、見たこともない津波のリアルな映像を、食い入るように見つめるばかりであった。
震災による死者・行方不明者は18,574人、建築物の全壊・半壊は合わせて39万7,976戸。あれから社会の関心はもっぱら福島の原発の方に集中してしまい、どうしても津波の直接被害を受けた地域の人々のことは、忘れられがちになる。だけど二年間で、どれほどの復興が遂げられているのか。
まずは説明抜きで被災地の現状がわかる写真のサイトが、今公開されているので、是非見てほしい。
ビフォア&アフターがクリックひとつで切り替えられるアトランティック社のサイトだ。
僕の目には「二年もたってようやく更地になっただけ」という印象が否めない。
2004年に起きたスマトラ島沖地震による津波の大災害の数カ月後、僕はスリランカを訪れた。
どうしてもスリランカで見た復興の状況と比較してしまう。
スリランカの津波の起きた海外沿いには、ほぼ元通りに家や店舗が立ち並び、人々は普通の生活をしていた。
日本人である僕の目にはバラックの仮住まいのように見えたが、現地の人に聞くともともとそんなもんだという。
現地の建物はもともとが簡素なのだ。
「どうせ二週間で作れるような家に住んでいたのだから、TSUNAMIから復興するのにも二週間ですんだよ」
スリランカの住民は笑顔でそう答えた。
僕は目からウロコが落ちた。
先進国の日本と途上国のスリランカでは事情が違う。
どちらが幸せなのかは一概にいえないが、今の日本の震災復興はもはや政府の手にかかっている。
計画の規模が大きくなればなるほど、進展は鈍重になる傾向はあるけれども、僕としては建築業界の利害の駆け引きなどに時間をとられることなく、強いリーダーシップでどんどん復興を進めて貰いたい。
同時にボランティアの数も圧倒的に減った今、仮設住宅での生活を余儀なくされている人たちが、一日も早くもとの生活に戻れるよう願うばかりである。


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