2024年4月22日

招かれざる客の来日で、お祭りムードが台なしだ

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第一報を聞いたときには、G7広島サミットに招かれてもいないのに、勝手に押しかけるとは図々しい奴だ。ゼレンスキー何様のつもりなんだ。と僕の中でゼレンスキー大統領に対する評価は、一つ下がりました。

これがサプライズではなく、あらかじめ極秘裏に進められていたことを知って、岸田首相への評価も大きく下がりました。初日は良かったのです。原爆資料館を全員で訪れ、全員が沈痛な面持ちで献花する姿は、感動的でさえありました。

この際アメリカ大統領が、核の発射ボタンの入った黒いアタッシュケース(通称フットボール)を手放さなかった、という矛盾はこの際放っておきましょう。日本もその核の傘の下にいるのだから。そしてこの3日間は、そういった血なまぐさい現実を忘れ、形だけでも7カ国の首脳が「法に基づく開かれた世界秩序と、世界平和を目指しましょう」と理想論を語り合うセレモニー、言わば「平和の祭典」なのです。

にも書きましたが、50年前に先進国だった7カ国による、おじいさん諸国が年に1度理想論を語り、世界平和を祈る3日間のお祭り騒ぎなのです。原則として戦争当事国を招待することはあり得ません。気持ちよく宮島厳島神社を観光し、平和のありがたさを胸に帰国してくれれば、それで良いのです。

この(形だけでも)平和の祭典に、招かれざる戦争当事国が現れてF16戦闘機など、血なまぐさい話をするのは、非常に違和感があります。ゼレンスキーの姿は、この平和の祭典にふさわしくありません。せっかくの各国の献花や共同写真も、ウソくさく見えてきます。

ゼレンスキー大統領の頭には「無粋」という言葉はないのでしょうか。「マナー」という言葉はないのでしょうか。ゼレンスキーの乱入さえなければ、このG7広島サミットは無事にきれい事だけで終わらせ、50年の歴史にふさわしい式典となったでしょう。岸田首相の評価も上がったことでしょう。

しかしゼレンスキーの来日を許したことで、すべてはぶち壊しです。戦争当事国の一方を招くなんてあり得ません。今回のG7広島サミットは血なまぐさいイメージに一転し、失敗したサミットとして歴史に残るでしょう。議長国日本の岸田首相の責任は重いのではないでしょうか。

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4 thoughts on “招かれざる客の来日で、お祭りムードが台なしだ

  1. フォンデアライエンEU議長やマクロン大統領なども対面での参加を勧めたようなので、押しかけ参加ではないでしょう。
    想像ですが、対面したかった一番は、ロシア寄りが明らかだったインドのモディ首相だった気がします。会談冒頭の表情の厳しさと、「個人的には」という制限付きでもモディ氏から一定の抑制発言を取ったあとの和んだ表情は対象的でした。

    1. そうですね。リモートでの参加は予定に入っていたし、バイデン大統領や岸田首相も知っていた訳ですから、押しかけというのは言い過ぎかも知れません。直前まで公開されなかったのは、セキュリティー上の問題でしょう。
      でもサミットは「平和の祭典」と考えていた僕には、異例の血なまぐさい祭典になったと感じ、残念な気がしました。
      もちろんグローバルサウスとは呼べないほどの先進国になったインドのモディ首相との会談が上手く行ったなら、それは良かったと思います。
      僕はあくまで「お祭りムード」という観点から書いたまでで、世界はそれどころではない現実に面しているようですね。

  2. 2003年イラク戦争の当事者、しかも今のプーチン・ロシアのように攻め入ったがわ(理由としての大量破壊兵器情報は意図的な誤り=言いがかり)だった、アメリカブッシュ大統領とUKブレア首相が何食わぬ顔で参加していたので、何を今更という感じです。

    1. おっしゃるとおりです。G7は米英主体のお祭り騒ぎにすぎません。https://www.ysugie.com/archives/7851「G7は既に意味を失っている?」にも書いたように、50年前の先進国が平和を演出する形だけのセレモニーです。

      国際会議は、事務レベル会談と首脳会談で成り立っています。重要な内容は事務レベル会談で決められ、首脳会談では内容はともあれ首脳達は、ニコニコと笑って握手するだけです。G7では日本はアメリカの子分として、仲間に入れられました。

      今回は核軍縮も取り入れられず大失敗でした。それでも3日間は現実から目をそらし、平和を祈願する理想論を演出するだけのパーティーにするはずでした。ゼレンスキーの参加で、首脳達は笑顔を失い、現実を直視することになりました。

      その意味ではバイデンにとっては、西側諸国の結束をアピールする絶好のチャンスとして、うまい具合に利用することに成功しました。こうして世界の分断が進み、岸田首相はゼレンスキーの隣で写真に写り、日本も戦争に積極的に参加することになりました。

      議長国としては、まんまと欧米のイメージ戦略に利用されたわけで、それがマヌケというか、残念でなりません。

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